相続税を知らないとどれくらい損をする？
相続税と相続税対策
相続税とは、被相続人(亡くなった財産所有者)が相続人に財産を渡す際にかかる税金のことです。日本の相続税は高いと言われています。相続した財産がわずかな場合は課税対象とならない場合があるものの、財産が大きい場合は最大で55%もの税率が適用される事もあります。
相続税を少しでも節税しようとして、相続税対策を講じる方は少なくありません。実は平成27年に行われた相続税の増税の影響のせいで(基礎控除額の縮小と税率引き上げ)、課税対象者が一気に増えました。そのため対策を講じるかどうかで支払う税金額がかなり変わります。場合によっては1,000万円~3,000万円ほど非課税になるケースもあります。
相続税対策と節約効果
相続税対策の方法は様々にあります。例えば生前贈与を長期的に行う方法です。相続税は被相続人が亡くなった時に発生する税金です。生前贈与の場合は贈与税が発生しますが、贈与税には毎年110万円の控除があります。これを利用して財産を分割して贈与する事で節税が達成できます。この方法は計画性が必要です。そして早めに行う事が肝心です。なぜなら相続が発生する時から過去3年以内の贈与は相続税の課税金額に加算されるからです。
被相続人とその配偶者との結婚関係が20年以上の場合、配偶者控除も利用できます。この場合贈与税が最大で2,000万円も控除されます。しかも110万円の基礎控除と併用可能です。
結婚資金や子育て目的の資金贈与の場合は最大で1,000万円控除となります（対象年齢の制限あり）。教育資金の贈与では最大1,500万円です（対象年齢の制限あり）。また住宅取得資金の場合は最大3,000万円の控除です。他にも生命保険を利用する方法や相続税がない国への海外移住など様々な節約方法があります。
不動産投資による節税も便利
最近不動産投資がにわかに人気になっています。不動産投資をする方の中には、収入をアップしたい方や老後の資金に充てたい方、土地を有効利用したい方などがいらっしゃいます。しかし相続税対策として投資をする方もいらっしゃいます。現金や証券は相続税の評価が行われる際に原則時価になります。しかし不動産は評価額が低くなります。賃貸経営の不動産の場合、資産評価額の40%まで引き下げ可能です(現金や証券は100として評価される)。例えば現金2,000万円の課税対象額は2,000万円です。しかし同じ2,000万円の土地とマンションでも、評価額で数十%目減りし、さらに賃貸で再び%が下がります。結果として課税対象額が778万円です。このように不動産投資は相続税対策となります。
